ふるさと納税の活用法

1.ふるさと納税とは
 ふるさと納税とは、納税者が日本全国任意の地方公共団体(都道府県、市区町村)へ行うことができる寄付制度のことで、ふるさと納税をした者は、そのふるさと納税をした金額のうち一定の算式で計算した金額について、その者の所得税・住民税から所得控除・税額控除を受けることができます。
「ふるさと納税」と言いますが、厳密には「寄付」です。寄付をすることにより、その寄付を行った地方公共団体へ納税をしたのと同等の結果となります。


2.税金のメリット
(1)所得税
寄付した金額は所得控除となり、下記の金額に相当する所得税が減額されます。
(寄付金額-2,000円)×総合課税の所得税率(ただし寄付金額は総所得金額等の40%を限度とします)


(2)住民税
寄付した金額は税額控除となり、下記の金額に相当する住民税が減額されます。
 「基本控除額」+「特例控除額」(ただし寄付金額は総所得金額等の30%を限度とします)(注)
「基本控除額」・・・(寄付金額-2,000円)×住民税の税率(10%)
「特例控除額」・・・(寄付金額-2,000円)×(90%-総合課税の所得税率)


 計算式は複雑なのですが、結論としては寄付した金額のうち2,000円を超える部分については所得税・住民税が減額され、納税者の実質的な追加負担は2,000円で済む計算となります(寄付金額が総所得金額等の限度額以下である場合)。


3.特典
ふるさと納税には隠れた大きな特典があります。
 寄付を受けた地方公共団体のうち、寄付者に対して御礼としてその地方の特産品をプレゼントしているところが多くあります。
つまり寄付者は、寄付した金額のうち原則として2,000円は自己負担となりますが、残りの部分については所得税・住民税が減額される一方で、寄付を受けた地方公共団体から御礼の特産品を受け取ることができるという特典を享受することができるのです。
さらにこのふるさと納税制度は、複数の地方公共団体に寄付することもできるので、複数の地方公共団体へ寄付をして複数の地方公共団体から御礼の特産品をもらうことも可能であり、この場合でも寄付金額が総所得金額等の限度額以下であれば自己負担は2,000円で済むのです。


4.注意点
 ふるさと納税を行う場合、次の点は注意したほうがよいでしょう。
○ 寄付金控除を受けるためには確定申告をしなければなりません。
○ 寄付した金額は一旦先払いになり、税金が減額されるのは寄付した年の翌年となります。
○ 寄付金控除の計算には所得限度額があるため、寄付金のうち所得限度額を超えた部分については税金が減額されないので自己負担額が多くなり損をすることになってしまいます。いくらまでなら追加の負担を増やさずに寄付をすることができるか事前にご自分の所得金額を基にシミュレーションしたほうが安心でしょう。
○ 特産品のプレゼント特典は税務上一時所得になります(ただし一時所得は50万円の特別控除額があるため、特産品のプレゼントだけで一時所得が発生する心配をする必要はまずないでしょう)。


5.最後に
ふるさと納税の隠れた特典である特産品のプレゼントはかなり高級な特産品も含まれており、地方公共団体によっては寄付金額の半額はすると思われるプレゼントをいただける所も多くあるようです。このようなことができるのは、地元を活性化させることを期待して地元の企業がその地元の地方公共団体へ安く(もしくは無償で?)特産品を提供しているからなのではないかと推測してしまいます。
寄付者としては嬉しい制度ではありますが、寄付をすれば寄付を受けた地方公共団体の税収が増える一方で、その寄付者の住んでいる地方公共団体の税収が減るため、地方公共団体間の税金の取り合いになるかもしれないという問題が起こりかねず、政府としてはあまり大々的にふるさと納税制度をアピールできないという話を聞いたことがあります。
あまり注目されて寄付者が増えすぎれば制度が縮小することも考えられるため、既に寄付を行っている人たちからすれば、「知っている人はトクをする」程度の規模で末永く続いてほしい制度なのではないでしょうか。


なおふるさと納税の本来の趣旨に基づき、ご自分のふるさとや特定の地方公共団体を応援したいという純粋な理由で寄付をされている方については大変素晴らしいことですので、本稿のような損得を考える必要は全くありません。






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